DPSJ ヒストリー(3): 幻の製品と、巡り合わせ

前回までのあらすじ

DPSJ ヒストリー(2): DIGITAL FUSION と VideoAction

 

dpsReality は圧縮・非圧縮両対応で、且つリアルタイムのノンリニア編集をカバーする、当時では画期的なハードウェアでした。DPS はそのハード性能を活かして dpsVelocity を発売、そしてさらに強力なハードをと意気込んで開発されたのが「Quattrus」(確かこんな綴り)ボード。それをベースに、圧縮・非圧縮両対応で、4 チャンネルレイヤーまでをリアルタイムに編集できる dpsVelocityQ を発売しました。

その当時、業界には HD 化の流れが少しづつありました。DPS は dpsReality のファームウェアを改良して dpsRealityHD を計画。HD を扱うにはハードディスクが高価だったため、HDCAM テープコーデックをそのままキャプチャするというものでした…。が、結局発売はされず。

また、キャプチャ技術を持っていた DPS は、監視カメラ用のデジタルレコーダ「Digital Detective」を発売。カメラ映像内に動きがあると自動で記録をするものでしたが、売れず…。

そんな影響からか、DPS はビデオルーターやメディアサーバーで有名だった LEITCH 社に買収されました。しかし、LEITCH は”ネクタイ”をする普通の会社…。DPS の何人かは肌が合わず、スピンアウトして Digital Rapids 社を設立。キャプチャ技術を活かしてエンコーダ製品のメーカーとして活動を始めました。

LEITCH による買収後も、Velocity は VelocityHD と HD 対応版がリリースされるなどして生き残りましたが、その後、LEITCH も放送局向けオートメーションシステムを手がける Harris 社に買収され、Velocity はオートメーション用編集アプリケーションとなりました。オートメーションシステムを扱う Harris 社の部門は Imagine Communications 社と名称を変え、今年の NAB で Digital Rapids 社を買収し、何人かは元に戻るということとなりました。

こんな巡り合わせは中々ないようで、実は多かったりします。業界は狭いですね…。

 

一方 eyeon は、Windows 版がなかった Maya Composer に、Maya Fusion を提供。機能限定版 DFX+ (日本では DF Base と名称を変更)という製品もありました。DFX+ は Reality / Velocity シリーズにバンドルされていたので、使っていた人も多いかもしれません。そして、バージョン 5 から名称が Fusion となりました。

そして先日、eyeon 社は Blackmagic Design 社に買収されました。このニュースで Fusion を知った人も多いかと思いますが、今後とも Fusion をよろしくお願いします。

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ここまで書いて気づきましたが、DPSJ の歴史ではないような…。