EWI 社:スマートものづくりで技能労働力不足に挑む [ Wowza Blog 翻訳 ]

オリジナル:https://www.wowza.com/blog/ewi-smart-manufacturing-telewelding(2021 年 5 月投稿分)

リアルタイムストリーミングを活用し、どこからでも遠隔操作が可能な体制を構築

生産プロセスの開発と改善に特化したラボと高度な製造技術リソースを備えたエンジニアリングコンサルタント会社である EWI 社は、ライブストリーミングとロボティクスを組み合わせ、遠隔地からの遠隔作業を可能にするシステムを開発しました。遠隔溶接と呼ばれるこの技術により、溶接工は危険な環境から安全に身を守りながら、離れた場所からでも柔軟に作業を行うことができます。このシステムを導入することで、現場での作業が困難となった熟練の溶接士を確保することができます。

400,000 以上

欧米の溶接職は、2024 年までに労働者が不足すると予測されています。

3,844 億ドル

が 2025 年までのスマート製造業市場規模の予測値です

500 ミリ秒以下

の遅延が、Wowza のエンジニアにより達成されました。

ケーススタディ概略

挑戦

ソリューション

結果

・インターネットを介したリアルタイムの溶接をサポートするために、低遅延のビデオ配信が必要だった。


・高品質なオーディオとビデオのストリーミングと、どんな場所からでも操作できる機能を組み合わせることが必要だった。


・ビデオストリーミングエンジニアの専門知識を活用し、遠隔操作に最適なストリーミングアーキテクチャをテストし、設定したい。

Wowza Streaming Engine は、オンプレミス、ファイアウォールの内側、または完全なオフラインでビデオを展開するためのカスタマイズ可能なメディアサーバソフトウェアです。


Wowza のプロフェッショナルサービス は、VOD およびライブストリーミングテクノロジーを導入する組織向けのビデオエンジニアリングの専門技術です。

・WebRTC を使用し、遠隔地にいる溶接士とほぼリアルタイムにやり取りすることを実現。


・遠隔地にいるオペレーターの為にスムーズなストリーミングを構成する必要があるため、Wowza のエンジニアを採用しました。


・遠隔溶接のためのシームレスなアーキテクチャを開発し、カスタマイズされたソリューションからメリットを享受しています。

製造業にリモートワークを導入するために

パンデミックの前までは疑問視されていたことですが、今ではリモートワークは当たり前のように受け入れられています。CEO は自宅のリビングルームで四半期ごとに全社会議を開き、医師はビデオストリーミング技術を使って患者を監視し、治療しています。

しかし、多くの肉体労働の仕事は、リモートワークへの適応が遅れています。そこで EWI は、溶接業界における熟練工の不足を解消するために、遠隔溶接のためのソリューションを開発し、製造技術の向上に取り組みました。

「溶接工は、暗く、汚く、時には危険な状況下で行われることが多いのです。」と、EWI 社の主任エンジニアである Connie LaMorte 氏は説明します。「ロボットや自動化技術などは、厄介な場所や安全が確保されない場所に行くことが可能で、繰り返し溶接作業を行うことができます。しかし、特に構造物や高価な部品の重要な溶接を確実に遂行するためには、人間の溶接工の知識と技術が必要です。」

遠隔地にいる溶接士のデスクにリモート溶接作業環境を実現

このアイデアを実現するために、EWI は Wowza Media Systems とチームを組みました。しかし、経験豊富な溶接工が遠隔で機器を操作できるようなソリューションを開発するためには、いくつかの重要な機能が必要でした。

ひとつは、ライブストリームが世界のどこにいても高品質な映像と音声データを配信する必要があり、これにより遠隔地のオペレーターは視覚と聴覚の合図に完全にアクセスできるようになります。さらに、真のインタラクティブ性を実現するためには、そのライブストリームには低遅延の技術が不可欠でした。

「溶接の際、手動のオペレーターが 2 つの最も重要視ことは、溶接による液溜まりを確認することとアーク音を聞くことです。」と、LaMorte 氏 は言います。「遠隔操作による溶接を容易にするために、溶接の作業場から 20 フィートから 500 マイル以上離れた場所にいる溶接士に送信するオーディオビジュアルライブストリームが必要だったのです。何より重要だったのは、溶接工程はリアルタイムで行われるので、この用途にって低遅延が欠かせないものだったということです。

COVID-19 以降における DX (Digital Transformation)の加速化

EWI は、これらの機能がソリューションの基盤を確実に作り上げるために、Wowza とチームを組みました。WebRTC ストリームをエンドツーエンドで配信するワークフローを構築することで、遅延と品質の両方のニーズを満たすことができました。広範なストリーミングの専門知識がなくても、Wowza のプロフェッショナルサービスの助けを借りることで、簡単に実現することができました。

「先ずはじめに Wowza は、必要になる様々なオプションとプロセスを提案して、私達をサポートしてくれました。」と LaMorte 氏は述べています。「プロフェッショナルサービスチームは、我々のアプリケーションを理解し、最適なソリューションを見つける為の時間をかけてくれました。」

その結果、従業員の安全性を向上させ、溶接工の専門職のキャリアを延ばし、労働者の定着率を高め、生産性を向上させるため高度な機能を可能にする遠隔溶接システムのプロトタイプが出来上がりました。EWI の遠隔溶接ソリューションは、溶接現場と溶接士のロケーション間で 500 ミリ秒以下の遅延にし、さらにスムーズな映像と音声のストリーミングを実現しています。

EWI が最初に遠隔溶接ソリューションの開発に着手したのは 2019 年でしたが、COVID-19 の大流行により、製造業における柔軟なソリューションの必要性が高まりました。IoT(Internet of Things)対応のエコシステムに接続されたカメラ、センサー、ロボットが、将来の製造プロセスを形成していくことであろうと思います。そして今日、EWI はこの業界全体の DX を牽引する存在となっています。

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