Magewell Cloud

活用ガイド

Magewell Cloud とは

Magewell Cloud は、Magewell のエンコーダ製品やコンバーター製品(Ultra Stream / Ultra Encode / Pro Convert Family)を簡単に一元管理できるインテリジェントな集中管理ソフトウェアです。

無償で 20 台までのデバイス管理ができ、有償版は SRT ゲートウェイ機能やプロトコル変換などの強力なストリーム管理機能が追加されます。Magewell Cloud は、インフラ管理の労力とコストを削減しながら、ユーザーの利便性を最大化します。

Magewell のエンコーダとコンバーターデバイスを Magewell Cloud に追加する方法

Magewell のストリーミングエンコーダおよび IP(NDI / NDI|HX / SRT / RTMP 等)コンバーター(変換)ソリューションは、それぞれ直感的なユーザーインターフェースを備えていますが、複数の Magewell 製品をお持ちの方、または多くの Magewell ユーザーをサポートするインテグレーターの方は、ひとつのダッシュボードからすべての製品をリモートで管理したいと考えるかもしれません。このことを踏まえて、システムインテグレーターの方やシステム管理者、IT スタッフがエンコーダやデコーダなど複数の Magewell IP デバイスを簡単に管理できる、インテリジェントな集中管理ソフトウェアである Magewell Cloud を市場投入しました。ここでは、Magewell のハードウェアデバイスを Magewell Cloud プラットフォームに追加する方法について解説します。

使用デバイス(例):

ワークフロー概略図

デバイスの接続は以下を参考にしてください。

手順

1. Magewell Cloud にログインします。左サイドメニューの「Cloud Settings(クラウド設定)」をクリックし、表示されたサブメニューの「Security(セキュリティ)」をクリックします。設定パネルの「Invitation Code(招待コード)」スイッチをオンにし、4 桁の招待コードをコピーします(この例では 8205、コード欄の右にある更新ボタンをクリックすれば、新しい招待コードを生成することもできます)。その後、「Apply(適用)」をクリックします。

2. エンコーダ(または追加したいデバイス)の Web GUI にログインし、左のナビゲーションメニューから「General(一般)」> 「Cloud(クラウド)」を選択します。「Register(登録)」をクリックします。表示されたパネルに招待コード(この例では 8205)と Magewell Cloud がインストールされた PC の IP アドレス(この例では 47.104.XXX.XX)を入力します。「Save(保存)」をクリックします。

3. Magewell Cloud のインターフェースに戻ります。左側のナビゲーションにある「Pending Approval(承認待ち)」をクリックします。「Waiting List(待機リスト)」に、先ほど Magewell Cloud に登録しようと設定した Ultra Encode デバイスが表示されているはずです。そのデバイスの左側にあるチェックボックスをオンにして、「Accept(許可)」をクリックして必要な権限を付与してください。

4. 承認された製品は、Magewell Cloud の「All Devices(すべてのデバイス)」ページからアクセスできるようになり、デバイスにタスクを割り当てたり、ユニットをグループ化したりできます。

5. Magewell デバイスを Magewell Cloud に追加するときは、上記の手順を行ってください。

Ultra Stream および Ultra Encode 製品の場合

手順 2 で「General(一般)」> 「Cloud(クラウド)」メニューを使用します。

Pro Convert エンコーダ / デコーダの場合

手順 2 で「System(システム)」> 「Cloud(クラウド)」メニューを使用します。

 

注)Magewell ストリーミングまたはコンバーターデバイスのインターフェースに、上記説明にでてきたメニュー等が表示されない場合は、ファームウェアを更新する必要があります(例: Ultra Encode はファームウェアバージョン V1.3.452 以降が必要です)。

このようにして、複数の Magewell デバイスをリモートで一元管理することが可能となります。

静的 IP アドレスを 1 つ使い、Magewell Cloud を介して複数チャンネルの SRT ストリーミングを行う方法

SRT(Secure Reliable Transport)プロトコルは、公衆インターネットのような不安定なネットワーク上でも、複数の拠点間で高品質な映像を安全、確実、かつ低遅延で配信することを可能にします。

しかし、SRT ゲートウェイやリレーサーバーを用意しないと、パブリックに多対多の SRT ストリーミングを行うためには、一般的に複数のグローバル IP アドレスが必要で、インターネットサービスプロバイダーから取得する等、コストが必要となってしまいます。Magewell Cloud を使用して、インターネット経由でアクセスできるようにすれば、ワークフロー内の他のデバイスのためのグローバル IP リソースが不要になり、コストと複雑さを抑えることができます。

注)ここで解説される機能を使用するためには有償版の Magewell Cloud (MC 50 / MC 150)が必要です

[ 関連資料 ]

SRT についてより詳しく解説しています。

使用デバイス(例):

  • Magewell Cloud: サーバーまたはクラウド・ホスティングプラットフォームへインストールし、 静的なパブリック IP アドレス(例: 47.104.XX.XX)からインターネット経由でアクセスできるようにしてください。
  • Magewell Ultra Encode エンコーダ 2 台: Ultra Encode HDMI x2
  • Magewell Pro Convert デコーダ 2 台: Pro Convert for NDI® to HDMI x2
  • 映像ソース 2 本: PTZ カメラ(Ultra Encode エンコーダに入力)x2
  • ノート PC: Magewell Cloud へのアクセス用
  • その他: ディスプレイ 2 台、HDMI ケーブル、LAN ケーブルなど

ワークフロー概略図

デバイスの接続は以下を参考にしてください。デバイスを Magewell Cloud に登録する方法については、先の「Magewell のエンコーダとコンバーターデバイスを Magewell Cloud に追加する方法」を参照してください。

 

1. Magewell Cloud にログインします。左のナビゲーションメニューから「SRT Relay Server(SRT リレーサーバー)」を選択し、「Settings(設定)」をクリックします。

表示されたパネルで、「Port(ポート番号)」(この例では 8000)と「Upload domain(アップロードドメイン)」("upload.srt " がデフォルト値)、「Play domain(プレイドメイン)」("play.srt " がデフォルト値)をそれぞれ入力し、「OK」をクリックしてください。

アップロードドメインとプレイドメインは、<名前>.xxx または <名前>.xx の形式となっていれば、任意の名前を指定できます(既存の登録済みウェブサイトのドメインである必要はありません)。

2. 左のナビゲーションメニューから「All Devices(すべてのデバイス)」を選択します。「Ultra Encode」タブをクリックして、登録されている Ultra Encode デバイスをすべてリストアップし、最初のエンコーダの右側にある小さなコンピューターのアイコンをクリックして、そのデバイスの Web GUI を開きます。

3. Ultra Encode の GUI が開いたら、左メニューの「Streaming Server(ストリーミングサーバー)」をクリックし、「SRT Caller(SRT コーラー)」を選択します。

Magewell Cloud の IP アドレスとポート番号を記入します(この例では、47.104.xx.xx と 8000)。

「Stream ID(ストリーム ID)」には、<Upload domain(アップロードドメイン)>/live/<カスタム名称> の形式で指定します(この例の場合は「upload.srt/live/test1」、「test1」はカスタム名称です)。

「Save(保存)」をクリックします。

 

同様にして、もう一方の Ultra Encode の Web GUI にログインします。上記の手順を繰り返して、別のエンコーダの設定を行いますが、「Stream ID(ストリーム ID)」は「upload.srt/live/test2」と指定するようにしてください。

4. Magewell Cloud のインターフェイスで、左のナビゲーションメニューから「All Devices(すべてのデバイス)」を選択し、「Pro Convert Decoder」タブをクリックします。

最初に設定するデコーダの右側にある小さなコンピューターアイコンをクリックして、Web GUI を開きます。

5. Pro Convert デコーダのインターフェイスで「Source(ソース)」タブを選択し、「SOURCE PRESETS(ソースプリセット)」セクションで「Add(追加)」をクリックします。

ドロップダウンリストから「MPEG-TS over SRT」を選択します。

「Mode(モード)」フィールドで「Caller(コーラー)」を選択し、Magewell Cloud の IP アドレスとポート番号を記入します(この例では、47.104.xx.xx と 8000 です)。

「Stream ID(ストリームID)」を <Upload domain(アップロードドメイン)>/live/<デコードされたストリーム名> の形式で指定し(この例では、"play.srt/live/test1")、「OK」をクリックしてください。

 

この手順を繰り返して、Web GUI で 2 台目のデコーダを設定します。

6. 以上の手順で、静的なパブリック IP アドレス 1 つだけで、マルチポイントの SRT ストリーミングを実現することができます。

Magewell Cloud を使って、RTMP と SRT のストリームを変換する

Magewell Cloud は、RTMP と SRT プロトコルの間でストリームを双方向に変換できます。ワークフローの中で、SRT の堅牢性を活用しながら、より幅広いデバイスやソフトウェアとの互換性を保持できます。ここでは、Magewell Cloud のプロトコル変換機能を使用するためのステップバイステップの紹介をします。

注)ここで解説される機能を使用するためには有償版の Magewell Cloud (MC 50 / MC 150)が必要です

使用デバイス(例):

  • Magewell Cloud: サーバーまたはクラウド・ホスティングプラットフォームへインストールし、 静的なパブリック IP アドレス(例: 47.104.XX.XX)からインターネット経由でアクセスできるようにしてください。
  • Magewell Ultra Encode エンコーダ: Ultra Encode HDMI
  • Magewell Pro Convert デコーダ: Pro Convert for NDI® to HDMI
  • 映像ソース 2 本: PTZ カメラ(Ultra Encode エンコーダに入力)
  • ノート PC: Magewell Cloud へのアクセス用
  • その他: ディスプレイ、HDMI ケーブル、LAN ケーブルなど

ワークフロー概略図

デバイスの接続は以下を参考にしてください。デバイスを Magewell Cloud に登録する方法については、先の「Magewell のエンコーダとコンバーターデバイスを Magewell Cloud に追加する方法」を参照してください。

 

ワークフロー 1: RTMP から SRT へ

1. Magewell Cloud にログインします。左のナビゲーションメニューから「Stream Conversion(ストリーム変換)」を選択し、「Add(追加)」をクリックして「RTMP」を選択します。

表示されたパネルで変換タスクに名前(この例では「RTMP-SRT」)を付け、モードは「RTMP Push(RTMP プッシュ)」を選択します。

Magewell Cloud には RTMP サーバーが内蔵されており、エンコーダから送信された RTMP ストリームを直接受信することができます。RTMP ストリームを別のサーバーから取得したい場合は、モードで「RTMP Pull(RTMP プル)」を選択します。

「Stream Key(ストリームキー)」を入力します(この例では「test」)。ページの下に「Please push RTMP stream to rtmp://10.0.1.32/live/test(RTMP ストリームを rtmp:/10.0.1.32/live/test にプッシュしてください)」というメッセージが表示されます。「OK」をクリックします。

2. 左のナビゲーションメニューで「All Devices(すべてのデバイス)」を選択します。「Ultra Encode」タブをクリックすると、登録されている Ultra Encode デバイスが一覧表示されますので、右側の小さなコンピュータのアイコンをクリックして、Web GUI を開きます。

3. Ultra Encode GUI で、左のメニューから「Streaming Server(ストリーミングサーバー)」をクリックし、「RTMP」を選択します。

Magewell Cloud の設定に対応した URL(この例では「rtmp:/10.0.1.32/live」)と Stream Key(ストリームキー、この例では「test」)をポップアップページに記入し、「Save(保存)」をクリックしてください。

4. 「Stream Conversion(ストリーム変換)」タブに戻ります。ここで、Magewell Cloud がエンコーダから送信された RTMP ストリームの受信を開始したことがわかります。小さな鉛筆のアイコンをクリックして、設定ページを開きます。

「OUTPUT(出力)」セクションで「Add(追加)」をクリックし、表示されたパネルで「SRT Caller(SRT コーラー)」または「SRT Listener(SRT リスナー)」を選択します(この例では「SRT Listener」を選択しています)。

SRT ワークフローでは、一方をコーラー(SRT ストリーミングセッションを開始する)、もう一方をリスナー(コーラーからのリクエストを待機する)に指定します。

表示したページに「Name(名前)」(この例では「SRT」)と「Port(ポート番号)」(この例では「8888」)を入力します。

5. Magewell Cloud の画面で、左のナビゲーションメニューから「All Devices(すべてのデバイス)」を選択し、「Pro Convert Decoder」タブをクリックしてデコーダを設定します。右側の小さなコンピューターアイコンをクリックすると、Web GUI が開きます。

6. Pro Convert デコーダのインターフェースで「Source(ソース)」タブを選択し、「SOURCE PRESETS(ソースプリセット)」セクションで「Add(追加)」をクリックします。ドロップダウンリストから「MPEG-TS over SRT」を選択します。

「Mode(モード)」フィールドで「Caller(コーラー)」を選択し、Magewell Cloud の IP アドレスとポート番号を記入します(この例では 10.0.1.32 と 8888)。「OK」をクリックし、このストリームをデコード・ソースとして選択します。

7. 以上の手順で、RTMP ストリームを SRT ストリームに変換することができます。

ワークフロー 2: SRT から RTMP へ

1. 左のナビゲーションメニューから「Stream Conversion(ストリーム変換)」を選択し、「Add(追加)」をクリックして「SRT Listener(SRT リスナー)」を選択します。

変換タスクに「Name(名前)」(この例では「SRT-RTMP」)を付け、ポップアップパネルで「Port(ポート番号)」(この例では「9999」)を指定します。次に、「OK」をクリックします。

2. Ultra Encode の GUI を開き(GUI の開き方は、上記ワークフローのステップ 2 を参照)、左側のメニューから「Streaming Server(ストリーミングサーバー)」をクリックし、「SRT Caller(SRT コーラー)」を選択します。

Magewell Cloud の IP アドレスとポート番号を記入します(この例では 10.0.1.32 と 9999)。

3. 「Stream Conversion(ストリーム変換)」タブに戻ります。ここで、Magewell Cloud がエンコーダから送信された SRT ストリームの受信を開始したことがわかります。小さな鉛筆のアイコンをクリックして、設定ページを開きます。

「OUTPUT(出力)」セクションで「Add(追加)」をクリックし、ポップアップパネルで「RTMP」を選択します。

RTMP 設定のポップアップパネルで、RTMP ストリームの「Name(名前)」(この例では「RTMP」)を付け、URL(この例では「rtmp:/10.10.12.195/live」、10.10.12.195 はデコーダの IP アドレス)および「Stream Key(ストリームキー)」(この例では「test」)を入力します。「OK」をクリックします。

4. Pro Convert デコーダのインターフェースを開きます(インターフェースを開く方法は、上記のワークフロー 1 のステップ 5 を参照)。「Source(ソース)」タブを選択し、「SOURCE PRESETS(ソースプリセット)」セクションで「Add(追加)」をクリックします。ドロップダウンリストから「RTMP Push(RTMP プッシュ)」を選択します。

「Name(名前)」と「Stream Key(ストリームキー)」(この例ではそれぞれ「RTMP」と「test」)を記入します。「OK」をクリックし、このストリームをデコードソースとして選択します。

5. 以上の手順で、SRT ストリームを RTMP ストリームに変換することができます。

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